そもそも盆栽って何?

近年、一輪挿しや観葉植物、卓上植物など様々な植物を室内に飾る機会が一般家庭でも増えました。
植物があるだけで癒しの効果があることも知られており、ちょっとしたスペースにおける小さなモノも人気です。
盆栽は平安時代に中国の「盆景」が変化して伝わったものとされていますが、中国の盆景は小さな風景を造るのに対して盆栽では森の一部を切り取り、一本の樹に着目して鉢の中で小さな自然を表現しています。


盆栽にははっきりとした定義が無いため、これが盆栽であるという基準は曖昧ですが、石についているか鉢に植えられており、1人~3人で移動可能な樹は盆栽といっても間違いではありません。
ちなみに、盆栽といえば日本では黒松や赤松、五葉松やモミジなどが代表されますが、海外での普及に伴い、オリーブやガジュマルなどこれまで盆栽にはなかった樹種も盆栽として育てる愛好家が増えています。
また、盆栽には陽の光が必要なため、基本的には外で培養し、室内で鑑賞する際は床の間に飾り、短時間で鑑賞します。
その際、小さい鉢の盆栽は特に乾きやすいので、細めに水を与えましょう。
盆栽はどこに置くの?

昔は庭に置台をつくり日光の下で育て、室内で鑑賞する際は床の間に置いて鑑賞していました。
しかし、昨今の住宅事情では盆栽を置ける庭がないお宅やマンション住まいの方も多く、和室がないお宅も多いです。
そのため、盆栽の培養には十分に日光が当たる場所を確保し、水やりができる環境が必要です。
室内で鑑賞する際は不安定な場所や白熱球の熱が伝わる場所は避けましょう。
また、乾燥もよくないのでエアコンなどの風が直接当たる場所は適しませんが、それ以外であればちょっとしたスペースに飾ることができます。
ちなみに盆栽は上からでなく、目線の高さや、やや下からの鑑賞が美しく見えるとされますので、台などの上に置くことをおすすめします。
盆栽の種類
盆栽は大きく分けて黒松などの松柏類、もみじ等の雑木類、野梅などの花物、花梨などの実物に分けることができます。
詳しくは樹種を選ぼう!で解説していますが、自身の好みは勿論のこと、手入れに割ける時間や湿度・日照時間などの培養環境によってもおすすめの樹種は変わります。
日光がとても必要な樹種やあまり必要としない樹種など様々ですので、飾る場所も考慮して樹種を選ぶことも重要になります。
また、基本的に松柏類は成長が遅く、雑木類は早いということも頭に入れておきましょう。※例外もあります
まとめ
・盆栽の定義は曖昧だが、鉢に植えられ移動可能なサイズは基本的には盆栽でOK
・盆栽に決まった樹種はなく、近年の国際化に伴い日本では自生していない樹も盆栽となり、多様化した。
・盆栽には様々なサイズがあるので間取りやスペースに合わせて選べるが、不安定な場所や風が直接当たる場所は適さない。
・室内に入れっぱなしにはしない
・鉢が小さいものは水切れに注意