
盆栽をもっと自分好みにしたり、樹形を維持するために手入れは必要不可欠であり、盆栽育成の上での醍醐味とも言えます。
しかし、いきなり手を加えても失敗する可能性が高くなってしまいます。
はやる気持ちを抑えて、手入れ前に押さえておくポイントを確認しましょう。
必要な道具の確認

手入れの種類にもよりますが、主に使う道具は以下の通りです。
・はさみ
・ピンセット
・針金切り
・八床(やっとこ)
・又枝切りorコブ切り
・針金
特に植え替えは時間との勝負でもありますので、植替えを始めてから道具が足りない!ということにならないように事前にしっかりと準備しておきましょう。
回転台付きのセットもあります。
基本
盆栽を手入れしやすい環境づくりから!

手入れがしやすいように盆栽を置く高さを調節します。
目線のやや下くらいが一般的に手入れしやすい高さと言われますが、自分がやりやすい高さで結構です。
前後左右に十分なスペースがない場合、回転台を鉢の下に入れると手入れがしやすくなります。
椅子を用意すると疲れにくく、手入れに集中できるのでおすすめです。
また、ゴミが出るので掃除しやすいようにしておくのもポイントです。
十分にイメージする

枝を切り落としてから「ちょっとイメージと違うな・・・。」と後悔しても元には戻せません。
枝を曲げるにしても、一度曲げると多少なりとも盆栽はダメージを受けます。
盆栽へのダメージを最小限にするためにも、しっかりとイメージしてから手入れを行います。
事前に簡単なスケッチを作成しておくとスムーズに作業ができますので、おすすめです。
手のひらを上!枝の下から手を入れる

盆栽を手入れする際は基本的に手のひらを上にし、枝の下から手を入れるようにします。
これは上から押さえることにより、葉や芽を傷つけるのを防ぐためです。
五葉松や黒松は葉が折れやすいので、特に注意するようにしましょう。
また、黒松や赤松の樹皮は剝がれやすいので触れない様に注意しましょう。
室温は大丈夫?

これは主に春先と冬頃に多いケースですが、空調を利かせすぎた室内は盆栽にとって季節を錯覚させてしまう環境でもあります。
冬場、暖かい室内に盆栽を入れておくと、春と錯覚して芽を出してしまったり、春先に寒すぎる室内にいれると逆に芽が止まってしまう事があります。
室内に入れる際は、外の気温と室温が大きく異なることがないようにしましょう。
時間をかけすぎない

手入れに没頭すると思いのほか時間が過ぎていることがあります。
手入れが長引くほど多少なりとも盆栽にダメージが蓄積していくのでなるべく手早く済ませる必要があります。
また、長時間の手入れによって土中の水分が失われ、盆栽が水切れを起こすと最悪枯れてしまうため、手入れが長引きそうな場合、一度水をあげる必要性がある場合があります。
とは言え、ジョーロなどで水をあげると土が流れる恐れがある他、周囲も濡れてしまいます。
そこで、霧吹きを用意しておくと最小限の水やりで済ませることができます。
また、離席中は濡れタオルを根に巻いておくと乾燥を防ぐことができます。
ほかにも、一本の樹に夢中になっていて、ほかの盆栽が乾いてしまったということがないように常に経過時間には注意しましょう。
作業時間の確認のためにも、見やすい位置に時計を置いておくといいでしょう。